傅青主女科 調経②

經水後期

経水後期は“月経後期”とも言われます。月経周期が8,9日遅れ、ひどいと4,50日に一度あり、連続して2周期以上ある場合を言います。

婦人有経水後期而来多者、人以為血虚之病也、誰知非血虚乎。蓋後期之多少、実有不同、不可執一而論。蓋後期而来少、血寒而不足。後期而来多、血寒而有余。夫経本於腎、而其流五臟六腑之血皆帰之、故経来而諸経之血盡来附益、以経水行而門啟不遑迅闔、諸経之血乗其隙而皆出也、但血既出矣、則成不足。治法宜於補中温散之、不得曰後期者俱不足也。方用温経摂血湯。

意訳

女性の月経周期が遅れ、経血量が多いと人々は血虚による病としているが、だれも血虚によるものでないことを知らない。月経周期の遅れには経血量の多少があり、病状が異なっていることを表し、同じ病症として論じることはできない。月経周期が遅れて月経量が少ないのは、虚寒証である。月経周期が遅れて月経量が多いのは、実寒証である。月経の生成は腎の働きに頼り、月経の正常な来潮は各経脈の血の提供によるものである。月経来潮時には腎の開く作用により各経脈から集まった血が流れ出る。血が流れ出てしまうと不足の虚証を形成する。治療法は補中温散、月経周期の遅れが全て虚証とは言えない。薬は温経摂血湯を用いる。

解釈

この条文では月経周期の遅れは虚寒証と実寒証の2つのタイプがあることを述べています。
虚寒証では症状に月経周期の遅れ、経血量が少ない、下腹部が痛み、温めると楽になる、腰が冷える等が見られます。実寒証の症状は月経周期の遅れ、経血量が多い、血塊がまじる、下腹部の痛み、手足が冷える等が見られます。
臨床では月経周期の遅れはよく見られます。2周期以上の遅れがある場合には精査を勧めますが、1周期のみの遅れでは異常が見られることはあまりありません。
この条文では月経周期の遅れが「寒」によるものなので、治療は「寒」を散らし温めることが施術目的となります。鍼灸の場合ですと灸を多用します。具体的な穴としては関元・気海・太谿・三陰交等を使います。月経が遅れてはいないけれど、身体を診ると身体に「寒」がある場合が多々あります。

今治 月経痛 灸 玄鍼灸院


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