基礎体温 二相性にならない

当院に不妊鍼灸で来院される場合、ほとんどの方が婦人科との併用を行っています。
そこで、今回は基礎体温を見ていると二相性になっていないことが多いので、そのことについて書いていきます。

二相性にならない

体外受精や人工授精を行う場合、注射や薬の服用によって基礎体温は二相性になる場合が多くみられます。ですが、治療の休止期間には二相性とはならず、上記のようなグラフとなってしまいます。

なぜ?

本来、低温期と高温期の温度差は0.3度以上の上昇が見られます。それが起こらない場合は、卵胞が黄体に変化せず、プロゲステロンが十分に分泌されていないことを意味します。プロゲステロンは、受精卵の着床のために子宮内膜を整えたり、基礎体温を上昇させたりする働きがあり、妊娠維持に非常に重要です。また生理が起きても排卵が起きていない(無排卵月経)が考えられます。

東洋医学(中医学)の考えかた

東洋医学(中医学)では二相性にならない場合、腎の陽気が不足していると考えます。この腎の陽気は子宮を温め、生命を育むためには必要な「気」です。つまり身体を温めるエネルギーが不足した状態で、寒がり、冷え症、性欲がないなどの症状が現れます。

腎の働き

腎は生殖機能との関わりが深い臓器です(東洋医学でいう腎臓)。子宮・卵巣などの生殖器の働きやホルモンバランスなどは、腎の働きによってコントロールされています。
腎の働きが低下したり、不規則な生活や加齢により腎の働きが悪くなると妊娠しづらい、また流産を繰り返すことにつながります。
腎の中には陽気だけでなく、陰気もあります。陽気は機能面の働きがあり、上述のように子宮を温めたり、卵巣の働きを保つようにします。陰気は物質的なもので、子宮内の血液や女性ホルモンのことを指します。この陽気と陰気はどちらかが欠ける、もしくはどちらとも欠ける状態であると本来の働きを発揮することができません。不妊治療では腎の陽気・陰気のバランスをとることが非常に重要なこととなります。

不安定


また腎は生命力の土台・基礎であるので、土台・基礎がしっかりしていない建物は安定性が無いように、身体にもそれは当てはまります。基礎体温が二相性にならない場合は、しっかりと腎の働きを補うようにすることが治療の第一目標となります。