傅青主女科 調経④

経水数月一行

経水数月一行は一定した生理が来ないが、他に随伴する症状が無く、数月に一度の生理が正常なことを指しています。

婦人有数月一行経者、每以為常、亦無或先或後之異、亦無或多或少之殊、人莫不以為異、而不知非異也。蓋無病之人、気血両不虧損耳。伕氣血既不虧損、何以数月而一行経也?婦人之中、亦有天生仙骨者、経水必一季一行。蓋以季為数、而不以月為盈虚也。真気內蔵、則坎中之真陽不損、倘加以煉形之法、一年之内、便易飛騰。無如世人不知、見経水不應月来、誤認為病、妄用薬餌、本元病而治之成病、是治反不如其不治也。山聞異人之教、特為闡揚、使世人見此等行経、不必妄行治療、萬勿疑為気血之不足、而軽一試也。雖然天生仙骨之婦人、世固不少。而嗜欲損夭之人、亦復甚多、又不可不立一療救之方以輔之、方名助仙丹。

意訳

ある女性は数ヶ月に一度生理があり、それは遅かったり早かったりすることはなく、経血量が多かったり少なかったりすることもない。また異常な病態もない。このような女性は病もなく、また気血も損なわれていない。女性の中には生理が三ヶ月に一度しかない人もいる。もし生理が来ないことを病気と考えて、みだりに薬を与えると病となってしまう。もし数ヶ月に一度しか生理が来ないで、ほかに症状があれば多くは脾腎の虚、気血不調、天癸不足により生理が数ヶ月に一度しか来ないので、助仙丹を用いて治療する。

解釈

この条文では数ヶ月に一度しか生理がこないことを述べています。もし他に症状がなければそれは正常であると考えます。生理が二ヶ月に一度あることを“并月”、三ヶ月に一度あることを“居季”、一年に一度しか生理がないことを“避年”と東洋医学では言います。
もし過労で脾を傷つけ、性生活の乱れで腎を傷つけると脾腎の虚となり、数ヶ月に一度しか生理が来なくなります。鍼灸の臨床では、数ヶ月に一度しか来ない、または生理周期が長い患者さんをよく診ることがあります。それらの方の多くに脾腎の虚(弱り)が多く見られます。よく診られる症状としては、経血量が多かったり少なかったり、疲労感が常にあり、食欲があまりない、便がゆるい、頭がボッーとする等があります。鍼灸の施術で弱った脾腎を回復させると、定期的に生理が来るようになってきます。


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