痛み

鍼灸院に来院される動機として上位に上がる症状として「痛み」があります。例えば肩、腰、膝の痛みです。

そもそも痛みとは何でしょう?
身体におこった異常や怪我は受容体(センサー)が刺激を電気信号に変換して、痛みを伝える神経を通して脳に伝えます。私たちは、身体の怪我や異常に対して薬を塗ったり、カラダを休めたりします。つまり痛みの信号は、身体にとっては非常に重要な働きをしています。

痛みの種類

■ 急性痛

例えば、怪我などによって身体の一部分を損傷して起こる痛みのことです。

■ 慢性痛

怪我をして損傷した箇所は治っているけれども、痛みが続いている状態のことです。また、損傷などもなく、原因が全く分からず、痛みが続いていることです。慢性疼痛の定義としては、『あらゆる急性の怪我や病気が、治っていく通常の過程を越えて一月以上続く痛み』とされています。

痛み 玄鍼灸院 今治

痛みの悪循環

身体のどこかに怪我をすると、そこにある知覚神経が発痛物質を作り、痛みの刺激を脊髄に伝えます。脊髄から脳に痛みの信号が行きますと、脳は交感神経や運動神経に命令を出して、怪我をした場所から、これ以上に出血しないように血管を収縮させたり、その場所を守るために筋肉を硬く収縮させたりします。それによってその場所の血管が細くなって血流が低下します。血行が悪くなった筋肉は酸素が欠乏して、痛みのもとである発痛物質を作りだします。その発痛物質がまたもや知覚神経に痛み刺激を与えその信号が脊髄を通って脳に伝わります。痛みは、痛みそのものの刺激によって増幅されます。これが、痛みの悪循環です。

一方、痛みというストレスを受け取った脳のほうでは、その痛みを治すためのホルモン(セロトニン・ノルアドレナリン)など様々な化学物質を分泌します。これが、痛みの下行抑制と言う仕組みです。
下行抑制とは、下から上がってきた痛みの信号を受け取り、その痛みを癒すために、痛みを抑えるホルモンを放出したり、様々な痛み止め処置を上から下に向かって施す仕組みのことです。しかし、痛みが悪循環を起こしてあまりにも長く続くと、こういった痛みを治すホルモンはだんだん枯渇してきます。遂には、痛みを止めたり・治したりする抑制のシステムがうまく働かなくなってしまうのです。

痛み 玄鍼灸院 今治

痛みが慢性になるには、個人個人で違った原因やメカニズムがあり、主な原因が神経の可塑的な変化によるもの、心理的な面から来ているもの、うつ状態になっていつまでも交感神経の興奮状態から抜けられず、筋肉が常に緊張して圧迫を起こしているもの等々があります。

東洋医学から見た痛み

『不通則痛(通ざれば則痛む)』

気血津液の流れが悪くなると痛みが出ます、また痛みがある所では気血津液の流れが悪くなっています。気血津液の流れが悪くなる原因としては以下のものが挙げられます。

⦿ 外気の暑さや寒さ、湿気、風にあたり気血津液の停滞を起こし痛む
⦿ 気血の滞り(気の流れの悪さや、血行不良による瘀血、外傷)
⦿ 食積(食べ過ぎや便秘などによる胃腸の働きが悪くなることによる)
⦿ 寄生虫や食中毒

『不栄則痛(栄養されなければ則ち痛む)』

栄養不良や出血、貧血で十分に気血津液を運べないと痛みがでます。

痛み 玄鍼灸院 今治

痛みの種類と痛みかた

■ 脹痛

胸部や腹部に多く見られます。脹痛は痛みに膨満感を伴います。

■ 重痛

痛みに重い感覚を伴います。頭部、手足、腰部でよく見られます。

■ 刺痛

針で刺された様な痛みです。これは血の流れが悪いことによる痛みの特徴です。

■ 絞痛

絞められる様な痛みです。心筋梗塞の痛みがこれに当てはまります。

■ 灼痛

痛みに灼熱感があり、冷やすと楽になります。

■ 冷痛

痛みに冷感があり、温めると楽になります。頭部、腰部、腹部でよく見られます。

■ 隠痛

痛みは強くなく我慢ができるが、持続的に痛みがある。

■ 掣痛

ひっぱられる様な痛みがある。


東洋医学では以上のように痛みを見ていきます。
痛みで来院された時には、問診時に痛む場所や痛みかた、痛みの持続時間などを詳しく尋ねていきます。
痛みは原因があり出てくるものなので、当院ではその原因を探し、痛みの解消を図っています。闇雲に鍼灸の施術を行うよりも、痛みの種類に合わせた施術を行った場合の方が、早く痛みが解消されます。

身体に痛みがあり、気になる方は早めに来院、もしくは気軽にご相談してください。
痛みは早めに対処することをオススメします。