梅雨に入り蒸し暑い日が続きますね。今回は「肩こり」について書いていきます。
肩こりは、厚生労働省が行っている国民生活基礎調査によると女性の愁訴1位、男性では2位の症状となっています。つまり大多数の人が肩こりを感じていることになります。
肩こりとは?
そもそも肩こりとはどんな症状なのか?
首から背中にある筋肉に生じる主観的な感覚で、こわばった感じや不快感、こり感、重苦しさや痛みなどと表現されることがあります。肩こりがひどい場合には頭痛や吐き気を伴うこともあります。
肩こりは主観的な感覚であることから、肩こりの人の首から背中を触ってみて筋肉の硬結(コリ)が無くても肩こりを訴えていたり、逆に筋肉の硬結があっても肩こりを自覚していない人もいます。
鍼灸院に来院する肩こり
肩こりで鍼灸院に来院する人は主に2つのタイプに分けることができます。
1)器質的に原因となる疾患が無いタイプ
過労、運動不足、寒さ、精神的緊張、睡眠不足、不良姿勢などで肩こりを感じてしまいます。
2)器質的に原因となる疾患があるタイプ
頚椎症、頚椎捻挫、胸郭出口症候群、高血圧、胆石、自律神経失調、更年期障害、うつ病などから肩こりを感じます。
主に上記のようなタイプの肩こりの方が鍼灸院に来院されます。特に1)のタイプの人が多いです。
実際の施術は?
施術をする前にどのタイプの肩こりであるかを把握します。
把握した上で後頭部と首との境い目や、首と肩の付け根、肩甲骨周辺の筋肉のコリが見られる部分に鍼を刺していきます。これだけでもある程度コリは解消されるのですが、患者さん個々の体質は異なるのでそれに合わせたツボを選んでそこにも鍼をさしていきます。
例えば過労がある患者さんでは、肝(東洋医学で言う肝臓)の弱りが見られることが多いので、肝の働きをよくするツボに鍼をします。肩や首も身体の一部であるので、部分だけを施術するのではなく全体も同時に施術した方が、早いコリの解消につながります。
症例はこちら。
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