日々の臨床の中でよく聞かれる症状に、「なかなか眠れない」「途中に目が覚めやすい」「睡眠薬を飲まないでぐっすりと眠りたい」など睡眠に関する訴えをよく聞きます。
そこで今回は「不眠」について書いていきます。
眠れない、3つのタイプ
眠れない人には、次の3つのタイプがあります。
◎ 中途覚醒
寝ている途中で目が覚めてしまうもので、多い人では1時間ごとに目が覚めてしまうことがあります。また、目が覚めた時にはトイレなどに行こうとして、暗い中を移動するために転倒する危険性があります。
【対処法】
原因の一つに、「体内時計」の乱れがあります。「体内時計」によって私達の身体は、夜眠くなり、朝目が覚めるようになっています。朝、日光を浴びて日中に活動的に動くと、日光を浴びてから14時間ほど経つと、睡眠に導く「メラトニン」というホルモンが分泌され眠くなってきます。日中の活動や日光を浴びる機会が重要となります。
◎ 入眠障害
寝床に入ってもなかなか寝付けないタイプです。このような状態が続くと、眠れないこと自体がストレスになり、ますます眠れなくなるという悪循環を招きます。
【対処法】
眠れない時には、一度寝床から離れることが重要です。読書をするなどして過ごし、眠くなるまでは寝床に付かないようにしましょう。
◎ 早朝覚醒
朝、起床しようとする時刻よりも、2時間以上早く目が覚めてしまうタイプです。
【対処法】
このタイプは、「体内時計」のリズムが乱れて、早まっていることが少なからずあります。これを直すには、朝の日光を避けるこをおすすめします。起床してもカーテンは開けずに、「体内時計」のスイッチが入らないようにしましょう。
東洋医学の考えかた
当院では「眠れない」症状は、陰と陽のバランスが崩れたために発症するものであると考えています。陰と陽の関係は通常、昼間は陽が、夜間には陰が相対的に盛んになります。「眠れない」症状がある時には、夜間に何らかの原因により陽が陰よりも盛んになったために生じると考えています。
以下は代表的なタイプ別です。
◎ 肝胆鬱熱
なかなか寝付けない、眠りが浅く夢をよく見る、目が覚めやすい、イライラしやくす怒りっぽい、よくため息をつく、目の充血、尿の色が濃い。
◎ 痰熱擾心
眠りが浅い、夢をよく見る、痰が多く出る、悪心嘔吐がある。
◎ 心腎不交
なかなか寝付けない、夢をよく見て目が覚める、動悸、物忘れ、口が乾きやすい、手足がほてる、寝汗をよくかく、耳鳴り、腰や膝にだるさがある。
◎ 心脾両虚
眠れない、動悸がある、物忘れ、手足がだるい、元気がない、顔色が良くない、食欲がない。
当院では大まかに以上の4つのタイプに分けて施術を行っています。
症例はこちらです。
【つらい症状、解決します】
一人一人の症状にあわせた施術を行い、少ない施術回数で症状の改善を図っております。過去の臨床経験から内科・整形外科・婦人科・心療内科疾患などの疾患に対応します。
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