臨床での問診中に便秘の相談は勿論のこと、今回のタイトルのように「毎日、便が緩いんです」との訴えもよくあります。
そこで今回は東洋医学から見た《軟便・下痢》について書いていきます。
東洋医学から見た軟便・下痢
軟便・下痢を東洋医学では泄瀉(せっしゃ)と言います。泄瀉に関する医書の記述は古くからあり、《素問・蔵気法時論》には“脾病者・・・虚則腹満、腸鳴、飧泄、食不化”(脾を病むと・・・弱るとお腹が張り、下痢、消化できない)、《景岳全書・泄瀉》には“久瀉無火、多因脾腎之虚寒也”(下痢が長いと火が無く、多くは脾腎の虚寒によるものである)等の記載があります。

臨床でよく見られるタイプ
・情志失調タイプ
気持ちの変化や緊張によって肝の働きが強くなり、脾を攻撃してしまい、そのために脾の運化機能が損なわれて泄瀉がおこる。
よく見られる症状
泄瀉前に胃が張り痛む、便に未消化物がまじる、緊張すると泄瀉が起こりやすい、両脇に痛みがある、食欲はあまりない、呑酸、ゲップ、おならがよく出る等が見られる。
・脾胃虚弱タイプ
食生活の乱れ、疲労、また脾胃の働きが悪く、脾胃本来の働きを行う事が出来ずに泄瀉となる。
よく見られる症状
なま物、冷たい物、脂っこい物、消化に時間がかかる物を食べるとひどくなる、未消化物を伴うこともある、食後にお腹が張りやすい、疲れやすい等が見られる。
・腎陽虚タイプ
加齢や病気により腎の働きが弱くなり、脾の機能を助けることができず、脾の機能が正常に働かずに泄瀉となる。
よく見られる症状
へその周囲に痛みがあり、泄瀉が起こると痛みは減る、お腹や腰が冷えている、手足が冷たい、やや頻尿、腰や膝にだるさを覚える等が見られる。


当院では上記のタイプがよく見られます。
タイプにより使用するツボや経絡を考慮して施術を行っていきます。便秘よりも《軟便・下痢》の方が改善が早くみられます。
【つらい症状、解決します】

一人一人の症状にあわせた施術を行い、少ない施術回数で症状の改善を図っております。過去の臨床経験から内科・整形外科・婦人科・心療内科疾患などの疾患に対応します。
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