肩こりは、首や肩に起こる「不快感」・「こわばり」・「痛み」などの指しています。多くの肩こりは、首から肩甲骨にかけての筋肉が緊張することから生じます。
肩こりが起きる仕組み
首や肩は、重さが約6〜7キロある頭と、片方が3〜4キロある腕を2本を支えています。合計約15キロにもなる重さが常にかかり、首や肩が緊張してこわばりやすくなっています。
特に背中の表面にある「僧帽筋」、その奥にある「菱形筋」、首から肩甲骨にかけての「肩甲挙筋」は、特に緊張が起こりやすい筋肉です。
これらの筋肉が緊張すると、筋肉の中にある血管が押しつぶされてしまい、血液の流れが悪くなります。そのために筋肉が働くときに筋肉にたまる疲労物質が血液の中に排出されないために、痛みやこりが強くなってしまいます。
生活の中にある肩こりの原因
季節的に寒い時期や、コロナで外出を怖がるなどで肩こりを主訴で来院される方が多いのですが、以下の原因に対処するだけでも肩こりの軽減に役立ちます。
・運動不足
コロナ禍で外出を控えることにより、運動不足が原因の肩こりが多く見られます。長い間座り続けていると、肩だけでなく腰にも負担がかかり腰痛が生じます。
また、特に多いのがスマートフォンの見すぎによる肩こりです。スマートフォンに熱中すると、ついつい猫背の姿勢になってしまい、肩が前に出て内側に丸くなる「巻き肩」の姿勢になってしまいます。そうすると、肩の血流が悪くなり、肩こりとなってしまいます。
・ストレス
ストレスがあると心と身体に負担がかかり、自律神経の働きによって全身の筋肉が緊張してしまいます。その結果として、血流が悪くなり肩こりが生じます。
・冷え
特に今の寒い時期や、夏の暑い時期に冷房の中に長時間いると、身体が冷えてしまい血管が縮んで血液の流れが悪くなり、肩こりとなります。
・身体に合わない寝具
硬くて高さがある合わない枕を使っていると、首や肩の筋肉に負担がかかり、肩こりを招いてしまい、睡眠の質も悪くなります。夜にぐっすりと眠ることも、肩こりの解消につながります。
デスクワーク中の姿勢
当院に肩こりで来院される方の話を聞いていると、デスクワーク中の姿勢が悪い方が多いです。そこでデスクワーク中の良い姿勢を説明します。
まずパソコンの画面は、視線が少し下を向く位置に調節します。あごは少し引き、頭は前に出すぎないようにします。キーボードの位置は肘を脇につけて、肘の角度が90度位となる位置に置きます。椅子に座る時は、浅く腰掛けて背もたれに寄りかからないようし、太ももと床が平行になるように椅子を調節します。
慢性化する肩こり
肩こりは慢性化しやすい症状の一つに挙げられます。ではなぜ慢性化するのか?
例えば怪我などをすると、「痛みの信号」が脳に伝わって痛みを感じます。また病気や怪我などによる繰り返す痛みやストレスがあると、脳が徐々に痛みに対して敏感になってきます。すると病気や怪我が治っていても、ストレスを感じると脳が反応してしまい、痛みを感じてしまいます。肩こりも同じで、肩こりも繰り返すと脳がこりや痛みに敏感になってしまい、ストレスがあるだけで肩こりを感じるようになります。これが肩こりが慢性化する原因と考えられています。
トリガーポイント鍼治療
トリガーポイント鍼治療では、「痛みの信号」を遮断することで、慢性化した肩こりの治療を行います。
トリガーポイントの「トリガー」とは、引き金を意味しています。痛みを誘発する場所を「トリガーポイント」と言います。このトリガーポイントには「炎症性発痛物質」が集まっていると考えられています。このトリガーポイントと「ツボ」は一致することが多くあります。
トリガーポイントは軽く押す程度でも痛みが現れるので、首から肩にかけて、特に僧帽筋・肩甲挙筋・菱形筋の部位を丁寧に探りながら、鍼をしていきます。また生活習慣や、どのような時に痛みが起こるかなどを細かく聞きながら、トリガーポイントの位置を探っていきます。
肩こりで困っている方の話を聞くと、整体やマッサージなどを受けるけどすぐに元通りになるということをよく聞きます。マッサージや整体の施術はその場しのぎが多いので、根本的な解決には繋がりません。
肩こりでお困りの方は、一度トリガーポイント鍼を受けてみては如何でしょうか?
【つらい症状、解決します】
一人一人の症状にあわせた施術を行い、少ない施術回数で症状の改善を図っております。過去の臨床経験から内科・整形外科・婦人科・心療内科疾患などの疾患に対応します。
お気軽にお問い合わせください。
Tel:0898-34-4363