「歩き始めると膝が痛い」、「階段の上り下りがつらい」、「正座ができなくなってきた」「膝がこわばって、動かしにくい」
このような膝の症状でお悩みではありませんか?
中高年になると増えてくる膝の痛みの代表的なものに、「変形性膝関節症」があります。
変形性膝関節症は、膝の関節にある軟骨がすり減ったり、関節周囲に炎症が起こったりすることにより、痛みや腫れ、動かしにくさなどが生じる疾患です。特に、立ち上がるときや歩き始めなど、膝に体重がかかる動作で痛みを感じやすくなります。
変形性膝関節症は「膝だけ」の問題とは限らない
膝が痛いと、「膝が悪いから膝が痛い」と考えてしまいがちです。
もちろん、膝関節そのものの変化があるのは事実
、実際には膝の周囲にある筋肉や股関節、足首などの状態も、膝への負担に関係しています。
例えば、
・太ももの筋肉が硬くなっている
・膝の周囲に筋肉の緊張がある
・股関節が動かしにくい
・足首が硬くなっている
・歩き方や姿勢に偏りがある
といった状態があると、膝にかかる負担が大きくなることがあります。
そのため鍼灸の施術では、痛みのある膝だけを見るのではなく、膝に負担をかけている身体全体の状態を確認して施術していきます。

鍼灸では何をするのか?
変形性膝関節症に対する鍼灸では、膝周囲の筋肉や組織の緊張を確認しながら施術を行います。
膝の周囲だけではなく、太ももやふくらはぎ、股関節周囲などに鍼をすることもあります。これは、膝を動かすためには膝関節だけではなく、その周囲の筋肉や関節も関係しているからです。膝周囲の緊張が強くなっている場合には、その緊張を和らげ、膝を動かしやすい状態に整えることを目指します。
また、痛みがあることで身体をかばうようになると、歩き方や姿勢が変化し、さらに別の場所に負担がかかることがあります。
そのため、現在の痛みだけでなく、「どうして膝に負担がかかっているのか」という視点から身体をみていくことも大切です。
東洋医学では膝の痛みをどう考えるのか?
東洋医学では、身体の痛みを局所だけの問題として考えないことがあります。
気血の流れが滞ることで痛みが生じると考えたり、冷えや身体全体の状態などを含めて、痛みが起こっている背景を考えていきます。
東洋医学には、
「不通則痛(通じざれば、すなわち痛む)」
という考え方があります。身体の流れ(気血)が滞ることで痛みが起こるという意味です。
また、年齢とともに身体の「腎」の働きが衰えてきて、腰や膝などの症状につながると考えることもあります。そのため、膝が痛いからといって、必ず膝だけに施術するわけではありません。
身体全体の状態を確認しながら、その方に合わせて施術することが東洋医学的な鍼灸の特徴の一つです。

「年齢だから仕方がない」と諦めていませんか?
変形性膝関節症では、レントゲンなどで膝の変形を指摘されることがあります。
すると、「膝が変形しているから痛い」、「もう年だから仕方がない」と考えてしまう方も少なくありません。
しかし、画像上の変形の程度と、実際に感じている痛みが必ずしも一致するとは限りません。
膝の痛みには、関節の状態だけではなく、周囲の筋肉の緊張や炎症、身体の使い方など、さまざまな要素が関係しています。そのため、膝の変形がある場合でも、身体の状態を整えることで痛みや動かしにくさが軽減する可能性があります。
鍼灸によって、すでに起こっている膝の変形や、すり減った軟骨を元の状態に戻すことはできません。
鍼灸で目指すのは、
・痛みを和らげること
・膝周囲の緊張を整えること
・膝を動かしやすくすること
・日常生活で膝にかかる負担を減らすこと
などです。
「少しでも楽に歩きたい」、「階段を痛みなく上り下りしたい」、「できるだけ自分の足で歩き続けたい」
こうした日常生活の目標を大切にしながら、身体の状態に合わせて施術を行います。
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