連休が過ぎてから昼間はかなり暑くなってきましたね。今回は不妊症における基礎体温について書いていきます。
基礎体温
基礎体温は、女性の身体のリズムをみるのに、とても役立ちます。
毎日の変化、毎月の変化が分かり、妊娠に適したタイミングがわかるだけではなく、身体の大きな変化を知ることもできますし、どのような治療方針が必要なのかも分かることがあります。
生殖機能的に安定した状態をしめしている基礎体温表は、安定した低温期と、0.3以上の差をもった高温期が12日以上の日数をもって現れます。基礎体温のグラフが、全体的に低い、二相性のグラフにならない、低温期が長い、高温期が短い、高温期が高すぎるなどがあれば、東洋医学的なアプローチの必要性が大きくあります。
東洋医学的な見方
1)グラフで示す体温が全体で低い
女性の身体は、しっかりした陽気によって身体が温められています。全体として体温が低い場合は、陽気の作用が弱い場合が考えられます。これは身体の土台である腎・脾が弱いと考えられるので、腎・脾にアプローチをして、身体の土台をしっかりとさせます。
2)低温期が長い
生理のあとの低温期は、生理によって空になった子宮の気血の回復段階です。しっかりした腎の働きにより子宮の充実を図る時期でもあります。
この時期にしっかりした支えがないと、子宮を中心とした回復が遅れることで、長くダラダラした低温期になります。
3)しっかりした二相性にならない。排卵がない
ダラダラとして、低温期、高温期のはっきりしないグラフは、陽気の働きが弱く、しっかりした排卵をしなかったために、充分な高温期になってない場合が考えられます。
排卵を助けるために、低温期においてしっかりした身体の土台を作り、排卵期に充分に排卵出来るような治療を考えていきます。
4)高温期が短い、突発的に高いときがある
高温期は、胎児を育む環境を考える時期で、腎の主導のもと、子宮に関わる経脈が充実していきます。
この時に腎の働きが弱いと途中で高温期が下がってしまいます。また逆に体温が上がる場合もあります。これは腎の働きが弱いために、肝の不必要な動き(イライラした状態)を招いてしまい、月経前のイライラ、胸の張り、便秘などを引き起こします。つまり肝の不必要な動きによる熱の症状です。
このように高温期が下がったり、上がったりするのも土台である腎の弱さが原因の場合が多くあります。
5)月経周期が長い
ときに、二三か月に一度などという月経周期の方がいます。
この場合は、身体全体の問題からおこっているケースがあるので、各々の臓腑を調節し、気血の充実を図っていきます。
以上の様な見方を行い、五臓のうちのどの臓の働きが悪くなっているのかが、おおまかに分かります。妊娠を考える場合は、しっかりした排卵と充実した高温期があることが非常に大事です。
不妊鍼灸の症例はこちらを参考にして下さい。
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