顎関節症

当院に来院される患者さんの男女別を見ると、圧倒的に女性の方の来院が多くあります。その様ななかで、患者さんとの問診中に「口を開けにくい」「口を開けると音がする」等をよく聞きます。そこで今回は「顎関節症」について書いていきます。

顎関節症とは?

顎関節症は、顎関節や物を噛む際に使用する筋肉の痛み、顎関節雑音(パキッ、ゴリゴリなど)、開口障害などを主な症候とする障害をまとめた病名です。

これらの症状は、顎関節を構成する骨・筋肉・関節円板・靭帯などの異常によって生じます。
①あごを動かす筋肉の痛みを主な症状とするもの
②顎関節の痛みを主な症状とするもの
③顎関節の中の関節円板のズレがあるもの
④顎関節を構成する骨に変化が生じているもの

顎関節症の発症には、解剖要因・咬合要因(かみ合わせ)・外傷要因・精神的要因・行動要因など様々な要因が関連していると考えられています。そのなかで、近年では日中・夜間のくいしばりなどの行動要因が特に注目されています。精神的なストレスは筋肉の緊張を引き起こし、咀嚼筋や顎関節の負担を増加させる可能性があります。実際当院に来院されている患者さんの中にも、くいしばりが酷い方が多くみられます。

今治 玄鍼灸院 顎関節症

東洋医学からみた顎関節症

東洋医学の古医書には顎関節症に類似する症状の記載が見られます。

《素問・経脈篇》
「胆足少陽之脈〜頭痛、顎痛、目鋭眥痛、缼盆中腫痛、腋下腫〜」
《諸病源候論》
「諸陽経筋、皆在於頭。手三陽之筋、結入於頷頬、足陽明之筋、上来於口。諸陽為風寒所客則筋急、故口噤不開也。」
《備急千金要方‧卷三十》
「齦交、上關、大迎、翳風主口噤不開,引鼻中。商丘,主口噤不開,曲鬢,主口噤。」

以上のように古くから顎関節症に対する認識があったことが伺える記載となっています。

今治 顎関節症 玄鍼灸院

鍼灸での施術

顎関節症に対する鍼灸の施術は、咀嚼筋を中心とした筋緊張に対するアプローチが中心となります。咬合異常や顎関節障害そのものに対してアプローチすることは困難で、それらのアプローチは歯科領域での治療となります。

鍼灸では精神的なストレスによる筋緊張を心身両面の不調和と捉えて施術していきます。患者さんの多くに顎関節症の症状以外に、頭痛・肩こり・不眠・イライラしやすいなどの症状を伴うことが多くあります。顎関節付近のツボに鍼をするだけよりも、手足のツボも併せて施術した方が症状の改善が早く見られることが多くあります。
実際の臨床で見られる顎関節症は、風寒湿邪・肝鬱気滞・肝腎陰虚・外傷失欠・胃熱の5つのタイプ別に分けて施術していきます。


【つらい症状、解決します】

一人一人の症状にあわせた施術を行い、少ない施術回数で症状の改善を図っております。過去の臨床経験から内科・整形外科・婦人科・心療内科疾患などの疾患に対応します。

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