あけましておめでとうございます。
昨日から仕事初めという方も多いと思います。今回は【肩こり】について書いていきます。肩こりは、鍼灸院に来院される理由として多いものの一つです。
筋肉
まず初めに、筋肉についての話しを簡単にします。
筋肉は文字通り筋(スジ)と肉で構成されています。このスジというのは医学用語では腱と言います。アキレス腱の腱ですね。この腱は骨にくっついています。
筋肉の働きは、脳からの指令が来ると、縮む(収縮する)ことです。指令が無ければ、ダラッとしています。分かりやすく言いますと力が入って無い状態です。
個々の筋肉の動きは単純ですが、多くの筋肉が連動・協調して収縮・弛緩して複雑な動きを行なっています。そこで筋肉が収縮すると、筋肉は太くなり、筋肉の周りにある血管・リンパ管などを圧迫します。収縮→弛緩→収縮→弛緩・・を繰り返すことにより血液を動かします。
これが<筋ポンプ>です。つまり、身体を動かす事により血液などの循環が良くなる事が理解出来ると思います。
肩こり
では、本題の肩こりへと。
肩こりと言いましても様々な原因がありますが、鍼灸院でよく見られる肩こりのタイプ別に説明していきます。
(1)筋緊張による肩こり
デスクワークや細かい手作業など同じ姿勢、特に前屈みの姿勢が続きますと、頭を支えている後頚部から肩にかけての筋肉に過緊張(強い収縮)が起こり、血行が悪くなり、その部分が凝ってきます。デスクワークが主体の方の肩こりに多いタイプです。このタイプの肩こりは、思い当たる原因がないのであれば、筋肉をよく動かしてあげると解消されます。
このタイプは鍼灸治療でもっとも治しやすいタイプですが、筋肉の過緊張が続くと次第に凝ってきます。休みの日に運動することも重要です。
(2)眼からくる肩こり
PCの画面や、眼を使う細かな作業を続けていますと、まばたきの回数が少なくなり、眼の周りの筋肉が緊張してきます。また、東洋医学では目と五蔵六腑の肝とは深い関係があります。肝は血を蔵す臓器と考えており、眼の使い過ぎは肝血の不足を引き起こすと考えています。肝血が不足すると、まぶた周辺の筋肉がひきつりを起こします。ひきつり以外に、ドライアイ・眼のかすみ・視力低下が加わります。
このタイプの鍼灸治療は頚や肩のこりを緩めるのはもちろんのこと、それと併せて肝血の不足を補う治療も行ないます。
(3)頚椎変性からくる肩こり
肩こりと思い、マッサージや整体などを受けてみたけれど、なかなか治らないので整形外科を受診して、レントゲンやMRIを撮ったら頚椎の変形・椎間板が薄くなっている・頚椎ヘルニア等々というタイプです。頚椎の変性が酷くなると上肢にシビレが出ることがあります。整形外科的には頚部の牽引や温熱治療、低周波治療などが行なわれます。
そこで、鍼灸治療ですが、残念ながら頚椎の変性や椎間板が薄くなったものを元に戻すことは出来ません。しかし、頚椎の変性により引き起こされた炎症を消炎したり、頚椎周辺にある細かな筋肉・靱帯を緩め、関節の動かせる範囲を拡大させるようにすると症状が消えてしまうことがあります。鍼灸治療の目標はそれに重きをおきます。
また、このタイプで痺れを伴っている場合は、痺れを軽減させるのに長い期間が必要になる場合があります。
以上のようなタイプ別にあわせて、鍼灸の施術を行なっていくと肩こりの解消に繋がります。肩こりは長い時間をかけて症状が出てくるものなので、定期的な鍼灸施術を行なっていくと、本人が意識しないうちに無くなっていることが多いです。
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