傅青主女科 種子②

胸満不思食不孕

婦人有飲食少思、胸膈満悶、終日倦怠思睡、一経房事、呻吟不已。人以為脾胃之気虛也、誰知是腎気不足乎。夫腎宜升騰、不宜消降。升騰於上焦則脾胃易於分運、降陷於下焦則脾胃難於運化。人乏水穀之養、則精神自爾倦怠、脾胃之気、可升而不可降也、明甚。然則、脾胃之気、雖充於脾胃之中、實生於両腎之內。無腎中之水気、則胃之気不能騰、 無腎中之火気、則脾之気不能化。惟有腎之水火二気、而脾胃之気始能升騰而不降也。然則補脾胃之気、可不急補腎中水火之気乎。治法必以補腎気為主、但補腎而不兼補脾胃之品、則腎之水火二気、不能提於至陽之上也。 方用並提湯。

意訳

婦人は食欲があまりなく、胸がつかえ、一日中身体がだるくて眠気がある。性交をすると、呻きが止まらない。人々は脾胃の気虚としているが、腎気不足であることを知らない。腎は昇らせるのがよく、降ろしてはいけない。上焦に昇ると脾胃は運化がしやすくなり、下焦に降りれば脾胃の運化が難しくなる。食べ物の栄養が不足すると、精神が必然的に疲れる。脾胃の気は昇らせ、降ろすべきではないのは明白な道理である。脾胃の気は脾胃の中で満たされているが、実は両腎の内から生じるものである。腎中に水気が無いと胃の気は昇らず、腎中に火気が無いと脾は気を化すことができない。腎の水火二気が有って、脾胃の気が昇りはじめて降りることはない。脾胃の気を補うのに、急いで腎中水火の気を補ってはいけない。薬は並提湯を用いる。

今治 不妊 鍼灸 玄鍼灸院

解釈

腎は先天の本、脾胃は後天の本と言われています。先天の本とは両親から受け継いだ生命力、後天の本とは脾胃の別称で、食べ物から滋養物質を作り生命活動の源になっています。「胸満不思食不孕」では、腎中にある水火が不足しています。水が不足すると胃は消化することが難しく、火が不足すると脾が栄養物質を全身に運ぶことが出来なくなります。そのために食欲があまりなく、身体がだるい等の症状が出ています。腎は生殖機能を担っているので、腎の弱りがあるので妊娠に至りにくくなります。
このような不妊症の人は、月経量が少なく、生理が1〜2日で終わることがあり、体型は痩せ型、あまり食欲がなく、身体がだるく横になりたがる等が見られます。
鍼灸を行う場合は、腎の不足が原因であるので重点的に腎を補う穴を取るようにしていきます。また脾胃の働きも弱っているので、脾胃を補う穴にも鍼灸施術を行います。不足している腎が回復すれば、自ずと脾胃も回復しくるので、妊娠しやすい身体となります。


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