症例 喉(のど)の違和感 2024年10月12日 by 玄鍼灸院 20代 女性 【症状 来院の動機】初めて当院に来院した時には妊娠中(来院時は24週目)で、2〜3週間前から喉の違和感が現れる。産婦人科では分からないので内科を紹介され、内科を受診するが特に異常はなく、胃酸を抑える薬を処方さる。薬を服用しても喉の違和感に変化がなく、当院に来院する。 妊娠初期にはつわりがひどかった。喉の違和感は常にあり、何かが喉に挟まっているように感じ、時折吐き気もある。今回初めての妊娠・出産となるので、色々不安となることが多い。 脈は細くやや弦、腹診をすると臍から上が板状。 【経過 内容】以上のことから梅核気と考える。妊娠中であることから、刺激量が多くならいように注意しながら施術を行う。施術に使用した主なツボは、百会・天突・内関・太淵・中脘・太谿・三陰交。初診後から喉の違和感が軽減するが、空腹時に胃のむかつきが現れる。3診目は2週間後で、喉の違和感はほとんど感じないが、食後に少し吐き気があるとのこと。3診目からの1週間後が4診目で、3診目終了から喉の違和感を感じることはなく、また吐き気も出なくなったとのことで、4診目を以て終了とした。 30代 女性 【症状 来院の動機】 当院には以前より首・肩のこりで時折来院している。今回は一ヶ月前から咽のつまりが出現する。医療機関にて一通り検査を行うが異常が見られず、当帰芍薬散を処方され服用するが効果を実感できない。症状が出現する少し前から勤務形態がフルタイムになり、疲労が溜まっている、以前よりもイライラしやすくなっている。咽のつまりは常に感じており、すごく気になる。腹診では上腹の緊張、脈診ではやや滑、舌診では紅、薄白苔。【経過 内容】問診、東洋医学的な所見から「梅核気」と判断する。脈診・舌診から体内に痰湿が溜まっていることも考慮し、除湿、疏肝理気を主に経穴を選択する。具体的には百会・天突・内関・期門・足三里・陰陵泉等。施術間隔は一週間に一度とする。三診目以降、症状がほとんど出現しなくなり、四診目を以て施術終了とする。 60代 女性 【症状 来院の動機】 当院にはHPを見て来院する。来院の一月前から喉の違和感、動悸、胸焼けがある。医療機関を受診し、「胃食道逆流症」の診断を受ける。処方された薬を服用し、動悸や胸焼けは軽減しているが、咽の違和感には変化が見られない。仕事は主にデスクワークで、立場的にストレスが強くかかり、ストレスが多いと咽の違和感も強く感じる。座っている時間も長いので腰から左臀部にかけての痛みがある。脈は滑弦、舌は淡紅、やや白膩苔。【経過 内容】以上のことから咽の違和感を「梅核気」と判断する。ストレスがかかると咽の違和感が強くなる、また脈や舌の所見から肝気上逆に痰を挟んだものと考え、疏肝通暢、袪湿を行える経穴を選び鍼を行う。2診目の来院時には咽の違和感をほとんど感じなくなり、動悸や胸焼けは少し気になる程度となる。3診目以降は腰部に痛みがある時に来院している。今回の症例は驚くほど早く改善した症例である。