症例 顔面神経麻痺

 60代 男性 
今治市 鍼灸 玄鍼灸院 顔面神経麻痺
【症状 来院の動機】

当院に来院する4ヶ月前に、右耳に帯状疱疹が出現する。耳鼻科にて治療を行い、帯状疱疹は治癒するが、顔面神経麻痺耳鳴り、耳閉感、ふらつきが残る。知人からの紹介で当院に来院する。
顔面神経麻痺の症状としては、額にシワを寄せる、口をすぼめる、頬をふくらませる等の動作(右側)が困難、食事中に食べ物がこぼれる等が見られる。手足に冷え、胃がムカムカする。脈は数略弦、舌は淡白、白膩苔。
既往歴として2年前に脳血管の梗塞を指摘される。それ以来、右手にしびれがある。

【経過 内容】

今回の症例はもともと体内に痰があり、年齢から肝腎の弱りがありそれにより虚火上炎、また痰を伴って耳・顔面部を障害したものと考えた。施術は「急なれば即ちその標を治し、緩なれば即ちその本を治す」の治則に従い、先ずは顔面部の症状を軽減させることを念頭にする。具体的なツボとしては太陽、晴明、魚腰、絲竹空、地倉、頬車等に鍼を行い、あわせて痰に対するツボに鍼・灸を施す。当面は週に3回の施術を行うことにする。施術5診目で顔面神経麻痺の症状は、ほぼ消失する。耳鳴りと耳閉感、ふらつきが残る。残った症状に対する施術として、肝腎の弱りに対して施術を行う。施術間隔を週に2度する。施術9診目で耳鳴り、耳閉感が無くなり、ふらつきが少し残る。9診目以降は週に1度の施術とする。

PAGE TOP