症例 小児はり 2026年10月1日 by 玄鍼灸院 0歳 男性 夜泣き 【症状・来院の動機】 来院の1週間ほど前から、昼間のぐずりや夜泣きがひどくなり、お母さんも十分に睡眠がとれない状態が続いていたため来院されました。 お父さんが以前から当院に来院されており、小児の夜泣きについて相談を受けていました。その際に、当院で行っている<小児はり>についてお話ししたことがきっかけとなり、来院されました。 【施術・経過】 来院前の夜も夜泣きがひどく、2時間おきに泣いていたとのことでした。 身体を確認すると、眉間の間に青筋がみられ、手の虎口三関の部分にも青筋がはっきりとみられました。東洋医学的な身体の観察所見も参考にしながら、全身の状態を確認しました。 施術ではローラー鍼を使用し、腹部・背部・手足(肘・膝から先)に軽い刺激を加えました。乳幼児のため、刺激量に配慮しながら施術を行いました。 施術後、帰宅時の車の中では眠っており、目が覚めた際にも、いつものようなぐずりはみられなかったとのことでした。 後3日ほどは、夜泣きは1~2回程度でした。 2診目は4日後、3診目はその1週間後に来院されました。 3診目の来院時には、夜泣きはほとんどみられなくなり、昼間のぐずりも、たまにひどくなる程度まで落ち着いていました。 その後は、夜泣きや昼間のぐずりが再びひどくなった場合に、小児はりを受けていただく方針とし、今回の夜泣き・昼間のぐずりについては、いったん一区切りとしました。 ローラー鍼 8歳 男性 風邪 【症状・来院の動機】 体調がすぐれないときに、いつもおばあさまと一緒に来院されるお子さんです。 今回は前日から38℃の発熱があり、来院前に小児科を受診。「風邪」と診断されていました。 来院当日の朝は食欲があまりなく、昼も普段より食欲が低下していました。また、いつもより口数が少なく、来院時の体温は37℃後半でした。 咳や鼻水はなく、口渇があり、排便もありませんでした。 東洋医学的に身体の状態を確認すると、脈は弱く、按じるとやや弦。舌は紅で、苔はみられませんでした。 【施術・経過】 小児は成人に比べて臓腑の働きが未成熟で、身体を構成する「形気」も十分に発達していないとされます。東洋医学では「臓腑嬌嗽、形気未充、肺常不足、易受外邪侵襲」と表現され、特に肺は外邪の影響を受けやすいと考えられています。 今回もこうした小児の生理的特徴を踏まえ、肺経を中心に身体の状態を確認しながら施術を行いました。 まず中脘・関元に梅花鍼を用いて軽く刺激を加え、その後、肺経および督脈に沿ってローラー鍼による施術を行いました。 施術後には、来院時と比べて脈が滑脈へと変化していました。 帰宅後、おばあさまから「食欲が出て、普段どおり食事ができた」「帰宅後すぐに排便があった」との報告があり、また、体温も平熱に戻ったとのことでした。 風邪による体調不良に対して、小児の身体的な特徴と東洋医学的な身体所見を確認しながら、小児はりを行った一例です。 梅花鍼 9歳 男性 イライラ 【症状・来院の動機】 新型コロナウイルスの影響で学校が休校していた時期には、特にイライラする様子はみられませんでした。 学校が再開されてからは、帰宅すると常にイライラしているようになり、癇癪を起こすことも増えたため来院されました。 帰宅すると怒りっぽく、宿題も途中で投げ出してしまい、注意すると机を叩いて癇癪を起こすことがありました。また、話しかけても反抗的な態度がみられるとのことでした。 睡眠や食欲は普段どおりでした。 東洋医学的に身体の状態を確認すると、脈は数でやや弦、舌は紅で苔はみられませんでした。 【施術・経過】 脈や舌の状態などから、身体に熱がこもっている状態があり、特に心・肝の熱が上に影響することが、イライラや癇癪に関係しているものと考えました。 そこで、心・肝の熱を調整することを目的にツボを選び、通常の鍼を用いて施術を行いました。 小児であることを考慮し、刺激量や施術時間には十分配慮し、施術は約5分で終了しました。 1診目の施術後、お母さんからは、施術前と比べて明らかにイライラや癇癪が少なくなり、話しかけても落ち着いて返事をするようになったとのことでした。 2診目以降は、再び同じようなイライラや癇癪がみられるようになった場合に来院していただくこととし、いったん施術を終了しました。 学校生活の再開をきっかけにみられるようになったイライラや癇癪に対して、子どもの身体の状態を確認しながら、東洋医学的な考え方に基づいて小児への鍼灸施術を行った一例です。 4歳 女性 かんしゃく 【症状・来院の動機】 当院に頭痛・肩こりで来院されているお母さんから相談があり、小児はりを受けることになりました。 このところ、幼稚園から帰宅すると、かんしゃくを起こして大泣きすることが多く、感情の起伏も大きくなっていました。一方、幼稚園ではかんしゃくを起こすことはないとのことでした。 食欲や排便・排尿には特に問題はありませんでした。東洋医学的に身体の状態を確認すると、脈は浮弦でした。 【施術・経過】 お母さんによると、幼稚園では自分の感情を抑えていることが多く、その分、帰宅すると感情が強く出やすく、わがままになりやすいとのことでした。 東洋医学では、感情を抑え込むことなどによって気の巡りが滞ると、身体に「火」が生じ、心神が乱れることで、感情が不安定になったり、かんしゃくなどにつながったりすることがあります。 今回もこうした東洋医学的な考え方から、感情を抑えていることによって生じた「火」が、かんしゃくや大泣きに関係しているものと考えました。 施術では、4歳という年齢を考慮し、ローラー鍼を用いて軽い刺激を加えました。体内に生じた「火」を落ち着かせ、心神を安定させることを意識して施術を行いました。 施術終了後には、眠そうな表情がみられました。 2週間後に再診。1診目の施術後から、かんしゃくや大泣きする回数が大幅に減ったとのことでした。 2診目も前回と同様の施術を行い、自宅でもできる小児はりの方法をお母さんにお伝えしました。その後はしばらく様子をみていただくこととし、今回のかんしゃくについてはいったん一区切りとしました。 なかなか改善しない身体の不調、東洋医学から見直してみませんか? 体質や身体全体の状態をみながら一人ひとりに合わせて鍼灸施術を行っています。 ―Web予約は24時間受付しています―