昼間の暑さはまだ厳しいですが、朝晩は段々と涼しくなってきましたね。
今回は「灸」について書いていきます。
灸とは?
灸といえば一般的なイメージは千年灸ではないでしょうか?当院では千年灸ではなく、昔ながらの艾(もぐさ)を使っています。
この艾の原料は、ヨモギです。ヨモギの葉を乾燥精製したものが艾。ヨモギは道端などでよく見かけますよね。このヨモギには様々な薬効成分(健胃、利尿、解熱、止血等)があり、草餅にて食べたりと馴染み深い植物です。
艾を燃やした時の香は、ヨモギに含まれるシオネールという成分が燃焼した時の香です。このシオネールはローズマリーやローリエにも含まれていて、リラックス効果が期待できます。実際、お灸の匂いを嗅ぐと落ち着くと言っていただけることもあります。
効果は?
灸の歴史は古く2千年以上前からあり、日本には弘法大師が唐から持ち帰ってきたとの説もあります。有名なところでは、松尾芭蕉「奥の細道」の序文に、「月日は百代の・・・三里に灸すゆるより・・・」とあります。三里とは足三里穴のことで、ここに灸をすると胃の調子を調えたり、足の疲れやだるさを取ることができます。松尾芭蕉も旅をするにあたり、また道中に灸をして体調を調えていたことが伺えます。
灸の効果のメカニズムについてはまだ解明されていない部分が多いのですが、灸により免疫機能、代謝機能を高める等が知られています。また婦人科疾患、例えば生理痛や冷え症、不妊症に効果的です。
好き嫌い
灸と聞くとどうしても熱そうだから嫌、と思う患者さんが多いのですが、当院では<灸点紙>という皮膚の上に貼り、その上に艾を乗せて燃焼させるのでそれほど熱さを感じることはありません。
また、場所柄(四国)は昔から灸が盛んに行われてきたので、高齢者の方ほど灸を好みます。高齢者の背中を見ると大半の方に、灸痕があります。これは艾で皮膚を焼く方法(打膿灸)で、昔は盛んに行われていましたが、今は灸痕が残るほど燃焼させることはあまりありません。当院でもこの打膿灸は行っておりません。
灸は程よい温かさがあり、眠気を誘うようで施灸中は寝ている方が大半です。
症状によって灸を使用したり、しなかったりします。またどうしても嫌という患者さんには使用しておりません。
【つらい症状、解決します】
一人一人の症状にあわせた施術を行い、少ない施術回数で症状の改善を図っております。過去の臨床経験から内科・整形外科・婦人科・心療内科疾患などの疾患に対応します。
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