10月に入り、朝晩は随分と涼しくなり過ごしやすくなりましたね。
問診の最中、尿トラブルの中でも特に「尿もれ」について話される女性が多くいます。そこで今回は「尿もれ」について書いていきます。
女性の尿もれ
尿もれは自分の意思とは関係なく尿がもれてしまうことと定義づけられています。尿に関するトラブルは、悩んでいても人には言いにくいものです。
尿もれは尿失禁とも呼ばれており、男性よりも女性に多く見られる症状です。尿もれの原因は、男性と女性では異なり、以前は比較的高齢女性によく見られる症状でしたが、近年では若い世代でも見られるケースが増えてきています。
尿もれの分類
◇ 腹圧性尿失禁
せきやくしゃみなどをした時に、お腹に力が入った時に尿もれが起こってしまいます。女性の尿もれの中で最も多く、週1回以上経験している女性は500万人以上と言われています。腹圧性尿失禁は主に骨盤底筋が弱くなることにより起こります。この骨盤底筋は尿道や膀胱を支える筋肉のことで、加齢、出産、肥満、ホルモンバランスの乱れなどによって支える力が弱くなると、お腹に力を入れた時に尿もれを起こすこととなります。
◇ 切迫性尿失禁
抑えられない強い尿意が突然現れて漏れてしまうものです。排尿は本来脳からの指令でコントロールされています。脳血管障害などによってコントロールがうまくいかない場合、原因が明らかですが、多くの場合は原因が無いのに膀胱が勝手に収縮してしまい、尿意と伴に尿もれを起こしてしまいます。
◇ 混合性尿失禁
腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁を併せ持つものです。
東洋医学の考え方
東洋医学では古来から尿もれを小便失禁、小便不禁、小便自利、遺溺などと表し、治療対象としています。尿もれの原因を五臓の虚損、湿熱が膀胱で溜まる、下焦(腎・膀胱)に血が溜まる等によるものと考えています。
◇ 肝腎陰虚タイプ
尿量が少なく、色が黄色、脇や肋骨に鈍い痛み、腰や下肢にだるさがある、大便がスッキリと出ない。
◇ 肺脾気虚タイプ
尿意切迫感があり、下腹部に張りを感じる、時折尿が自然と漏れる。
◇ 膀胱蓄熱タイプ
尿色は黄色、量は少なく、ポタポタと排尿し、排尿時に熱さや痛みを感じる、下腹部が重くスッキリとしない。
◇ 腎気虧虚タイプ
尿が自然と漏れる、息切れがある、腰膝のだるさ、疲れやすい。
◇ 腎陽不足タイプ
尿が自然と漏れ、尿色は透明、寒がりで手足が冷たく、腰膝が冷える。
当院では大まかに以上のタイプに分けて施術を行っていきます。その中でもとりわけ腎の働きに注意します。
腎は西洋医学でいう腎ではなく、東洋医学的な腎です。この腎は成長・発育・生殖などに関わる泌尿器、生殖器、腎臓の働きを含めています。この腎が弱ると西洋医学でいう腎臓、泌尿器の働きが正常でなくなり尿もれに繋がります。ですので、東洋医学でいう腎の働きを高めることも行っていきます。
【つらい症状、解決します】
一人一人の症状にあわせた施術を行い、少ない施術回数で症状の改善を図っております。過去の臨床経験から内科・整形外科・婦人科・心療内科疾患などの疾患に対応します。
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