症例 腰の症状 2022年7月11日 by 玄鍼灸院 30代 男性 腰痛 【症状 来院の動機】年末の大掃除を行った後に、腰に痛みを感じる。掃除の時、床を中腰の体勢で拭いていた時に少し違和感を感じていたが、徐々に痛みに変わる。来院時には、痛みの為にやや前傾姿勢。痛みは右側にあり、痛みの範囲は腰からお尻にかけてあり、動かすと痛む。足にしびれはない。他動的(術者が患者を動かす)に腰を回す動きをした時には、それほど痛くはない。また、腰部を押すと痛む。 【経過 内容】以上のことから筋・筋膜性腰痛と考え、治療は消炎・鎮痛を目的におこなった。治療後、来院時の痛みを10とすると、施術後の痛みは2となる。もしまた痛みが出るようなら再度の来院を告げ、施術を終了する。その後、院外で会った時に、施術の後に少し違和感があったが痛みは出なく、今は違和感も無いとのこと。 40代 男性 腰痛 【症状 来院の動機】一月前から腰部に痛みが出現する。仕事は船舶関係で、中腰の姿勢でいることが多く、重い物を持つこともある。痛みは同じ姿勢をとっていたり、動かしはじめに痛む。動いている方が痛みを感じない。腰部を反らすと痛みが再現される、腰部の椎間関節部に圧痛、腰部の筋肉が痛みのために硬くなっている。下肢にしびれはない。既往歴として2年前に脊柱管狭窄症の手術を行っている。 脈はやや弦、舌は淡紅、薄白苔。 【経過 内容】以上のことから椎間関節性腰痛と考え、椎間関節部の圧痛部、痛みがあると気血の流れが悪くなるので気血の流れを良くするツボに鍼を行う。施術後、痛みが随分と取れる。2日後の2診目の問診時に痛みの状態を尋ねると痛みが10→3か4になっているとのことなので、鍼をする場所は初診時と同じツボを選択する。施術終了後、ほとんど痛みを感じないので、2診目をもって終了とした。 70代 女性 坐骨神経痛 【症状 来院の動機】暮れ頃から右腰から右太ももの外側にかけて痛みが出るようになる。近くの整形外科を受診すると、「坐骨神経痛」と言われる。しばらくはリハビリで電気治療とホットパックを受けるが、痛みに変化がない。以前、膝の痛みの時に当院で施術し、痛みが解消したことを思い出し来院。痛みは起床時からあり、少し動いていると痛みが消える。また、動きすぎると痛くなる。既往歴として、変形性膝関節症、腰椎辷り症。脈は弦、舌は淡紅、薄白苔。 【経過 内容】痛み方から気虚血瘀の痛み、また年齢的なことから腎の虚を考え、気血を補う穴、腎経の穴を選んで施術を行う。一週間後の来院では、前回の施術から2日後から痛みが半分位になる。痛みは太ももよりもすねに感じる。すねは経絡で言うと胃経に当たる部位。前回の穴に胃経の穴を加える。一週間後の来院では、痛みをほとんど感じることはなくなったとのことで、三診目の施術を以て、今回の「坐骨神経痛」の施術を終わりにした。 70代 男性 腰痛 【症状 来院の動機】来院の4日前から腰痛が出現する。仕事は土木関係で常に動いており、また重い物を持つことも多い。痛みは常にあるのではなく、前かがみの姿勢になった時に痛みを感じる。当院に通院している患者さんからの紹介で来院する。 痛みは右腰部から右殿部にかけてある。右腰部に圧痛があり、圧痛を按圧すると痛みが右殿部にまで及ぶ。下肢に痺れは見られない。降圧剤を服用中。脈弦細、舌淡紅、薄白苔。 【経過 内容】圧痛部位が椎間関節部にあり、また痛みの再現があることから、「椎間関節性腰痛」と考える。合谷、三陰交、圧痛部位に鍼を施し、腰部全体を遠赤外線で温める。施術終了後、「鍼の刺激を何も感じなかったけど、腰の痛みが減ってる」とのコメントを頂く。2診目は二日後の来院で、痛みは10→2〜3に変化しており、少し気になる程度。施術は1診目と同様に行う。施術終了後、痛みが10→1〜0になったので、2診目を以て施術終了とした。 40代 男性 腰痛 【症状 来院の動機】 以前から腰痛が出現すると来院される患者さん。今回は草刈り機で草を刈った翌日から、腰痛が出現したので来院する。 腰痛は少し前かがみになると先ず左側から痛みはじめ、その痛みが腰部全体に及ぶ。痛みは締め付けるような痛み、痛みは特に腰を捻る動作をするとひどくなる。下肢に痺れはない。圧痛が左志室、気海兪にある。脈やや弦。舌淡白、薄白苔。【経過 内容】今回は草刈りを行った後に痛みが出現しており、問診時に草刈り時の動作を聞くと身体を左右に振りながら草を刈っていたとのこと。そのことと圧痛部位が腰方形筋に見られることから、「筋筋膜性腰痛」と考える。施術は阿是穴(圧痛点)、内関、三陰交、陽陵泉に鍼を行う。施術終了後、痛みが10→5となる。2診目は翌日、施術は1診目と同様に行い、痛みが10→1〜2となったので、2診目を以て終了とした。 30代 男性 腰から臀部にかけての痛み、ふくらはぎのシビレ 【症状 来院の動機】当院のHPを見て来院する。症状は左腰部から臀部にかけての痛みと左ふくらはぎのシビレが1年以上前からある。症状を医療機関で診てもらったことはない。痛みやシビレは夕方にかけて出現し、症状は週末につれてひどくなる。普段はデスクワークで、時折立ち仕事を行う。 腰椎の前彎が消失しており、腰部の筋肉に強い緊張が見られる。また左臀部の筋肉に圧痛があり、臀部の筋肉を圧迫すると左ふくらはぎにシビレが現れる。普段から仕事中の姿勢が悪いことを気にしている。姿勢を見ると左重心になっている。 【経過 内容】以上のことから姿勢が左重心になっていることから、左腰部・臀部の筋肉に負荷がかかり痛みを起こし、また筋緊張から坐骨神経の絞扼を起こしてシビレが出現したものと考える。施術としては腰部・臀部の緊張を取ることを主眼とし、あわせてシビレに対しても施術を行う。施術は週に1度とする。1診目終了後、腰が軽くなったことを実感する。3診目、施術前の問診にてほとんどシビレを感じず、痛みも気にならなくなっているとのこと。4診目を以て施術を終了する。4診目終了後に、「もっと回数がかかると思っていた。早く来ればよかった」とのコメントを頂く。