症例 顎関節症 2024年9月4日 by 玄鍼灸院 30代 女性 【症状 来院の動機】HPを見て来院する。来院する前日から左顎関節部に痛みがあり、口を開くのも困難な状態である。定期的に左顎関節に痛みが出現する。歯科にて顎関節症の診断を受けてマウスピースを作り、使用している。仕事に集中している時に食いしばりをしてしまう癖があり、仕事が忙しい時に症状が出現しやすい。左顎関節部、外側翼突筋部に圧痛、咬筋に緊張が見られ、安静時痛がある。開口は4センチ程度、開口時にはクリック音がある。脈弱、舌淡紅、薄白苔。 【経過 内容】仕事に集中している時の食いしばりにより、顎関節に負担が掛かったもの、また痛む部位が胆経上にあることから胆経の経筋病と判断する。施術は疏肝利胆を主にし、痛みを取り除くことにする。1診目が終了後痛みが10→4になる。2診目は3日後、施術は1診目と同様に行い、痛みが10→1となる。仕事に集中している時の食いしばりが主な原因であることから、食いしばらい方法を伝え、2診目を以て終了とする。 50代 女性 【症状 来院の動機】当院にはHPを見て来院する。主訴は顎関節症(左右ともに)による痛みと開口障害。顎関節症は15年前からある。就寝時、集中している時に食いしばりと舌を歯に押し付ける癖がある。歯科にてマウスピースを作ってもらい就寝時には使用している。また普段の開口が2横指ほどで、開口時にはクリック音があり、また咀嚼回数が多いと痛みが出る。歯科から整体などでバランスを取る治療を勧められ、整体に通うが症状は不変。 外側翼突筋、咬筋に圧痛、筋緊張がある。また頸部から頚背部にかけてのコリ、張りが見られる。時折フワフワとしためまいがある、夜中に目が覚めやすい。脈弦、舌紅薄白苔。 【経過 内容】顎関節症による開口障害の場合、外側翼突筋、咬筋の緊張を取るだけでもスムーズな開口が見られることがあるので、緊張部に鍼。また年齢的なことを考慮し、肝腎の虚を補うツボにも鍼を行う。施術間隔は1週間に1度とする。5診目終了時点で3横指半ほどの開口が見られるようになり、また痛みも随分と軽減したので5診察目を以て終了とした。