傅青主女科⑦

骨蒸夜熱不孕

婦人有骨蒸夜熱、遍體火焦、口乾舌燥、咳嗽吐沫、難於生子者。人以為陰虚火動也、誰知是骨髓內熱乎。夫寒陰之地、固不生物、而乾旱之田、豈能長養。然而骨髓與胞胎何相関切、而骨髓之熱、即能使人不嗣、此前賢未言者也。山一旦創言之。不幾為世俗所駭乎。而要知不必駭也、此中実有其理焉。蓋胞胎、為五臟外之一臟耳。以其不陰不陽、所以不列於五臟之中。所謂不陰不陽者、以胞胎上系於心包、下系於命門。系心包者通於心、心者、陽也。系命門者通於腎、腎者、陰也。是陰之中有陽、陽之中有陰、所以通於変化、或生男或生女、俱従此出。然必陰陽協和、不偏不枯、始能変化生人、否則否矣。況胞胎既通於腎、而骨髓亦腎之所化也。骨髓熱、由於腎之熱、腎熱而胞胎亦不能不熱。且胞胎非骨髓之養、則嬰兒無以生骨。骨髓過熱、則骨中空虚。惟存火烈之気、又何能成胎。治法必須清骨中之熱、然骨熱由於水虧、必補腎之陰、則骨熱除、珠露有滴濡之喜矣。壮水之主、以製陽光、此之謂也。方用清骨滋腎湯 。

意訳

婦人に骨の髄から熱が出ているようで全身が暑い、口や舌が乾き、絶えず咳が出て、唾を吐き出す症状があれば妊娠が難しい。人々は陰虚火動によるものとしているが、骨髄内熱によるものであるこを誰も知らない。寒冷な地域では生物は生き長らえない、乾燥しきった土地では育てることはできない。骨髄の疾病と妊娠には直接の関係はあるのだろうか?骨髄の内熱が不妊の原因となるが、前人はそのことについては述べていない。胞胎は五臓以外の重要な器官、陰・陽に区別されることがない。胞胎は上では心包、下では命門とつながりがある。心包は心に通じ、心は陽である。命門は腎に通じ、腎は陰である。つまり胞胎は陰の中に陽があり、陽の中に陰があり、変化に通じていることを表す。胞胎は腎に通じており、骨髄は腎が化したものである。骨髄の熱は腎の熱であり、腎に熱があれば胞胎にも熱がある。胞胎が骨髄からの栄養を受け取れなければ、妊娠しても胎児を養うことができない。骨髄に熱がありすぎると、骨の中が空虚となり、ただ熱が残ってしまうだけで、どうして妊娠をすることができるのか?治法は骨髄の熱を取ることで、それには腎の陰を補うことである。薬は清骨滋腎湯を用いる。

今治 不妊 鍼灸 玄鍼灸院

解釈

ここでは全身が熱く、熱が体の奥から出ているように感じ、口や喉が乾き、咳や唾が出る女性は妊娠が難しいことをことを述べています。ではその熱の原因はどこか?それは骨髄の熱であるとしています。胞胎(女性の生殖器)は上では心、下では命門につながっています。胞胎は陰・陽に属さない臓器と考えられており、絶えず陰・陽の消長転化が行われている場所です。骨髄の熱はどこから来たのかといえば、腎から来たものです。腎は命門や骨髄に通じており、腎の熱が命門や骨髄に伝わり、また胞胎は骨髄からの栄養を受けているので、骨髄に熱があると栄養を胞胎に伝えることができないので、受精したとしても養うことができません。
臨床では、月経周期の乱れ(胞胎の陰陽の消長転化がうまくいっていないと考えます)、経血量が少ない、経血の色がやや黒い、痩せ型、体が暑い、喉が乾きやすい、咳や唾が出やすい、舌は紅、脈細数などの症状が見られます。