寒邪

暦の大雪(12月7日)を過ぎた辺りから、急に寒さが増してきましたね。
そこで今回は「寒邪」について書いていきます。

寒邪とは?

まず【寒】と云う文字を見ると、氷に表される寒さを建物でしのぐ意味があります。また東洋医学では六淫の邪の一つです。
六淫の六とは、風・寒・暑・湿・燥・火を指し、自然界の正常な気候変化であり、自然界に正常な状態である時には“六気”と呼ばれます。しかし、身体の不調を起こす状態、つまり病気を起こす原因となる邪気のことを“六淫”と言います。

【寒邪】の性質

【寒】は、陰陽で分ければ陰となりますから陰邪で、冬の主気です。
気温が低くなると、身体の陽気が不足しがちになると、【寒】を受けやすくなります。
【寒】には、外(表)と内(裏)の区別があります。
外界の【寒】が直接身体を傷つけるのが外寒。内寒はその人がもとから体質虚弱、または内蔵に病気などがあると内寒が起こったり、外寒が長期間にわたって内蔵に居座る場合にも起こります。

【寒邪】は凝縮する性質があり、気血を引締めたり組織を収縮させたりします。その結果として気血の動きが悪くなり、様々な痛み・皮膚や筋肉の引きつりなどの症状が出ます。
【寒邪】による痛みがある場合、温めると楽になり、冷やしたりすると痛みが増します。

【寒邪】は五臓(東洋医学で言う肝・心・脾・肺・腎)のうちの腎を傷つけやすいとされています。腎は寒さに弱い臓とされ、【寒邪】により様々な不調が現れます。
例えば、下肢の冷え・むくみ、腰痛、頻尿などです。

養生

冬は自然界の草木は枯れ、花は落ち、動物は冬眠します。万物が静かに眠りにつき、取り入れたものやエネルギーを貯蔵するといったイメージです。また、冬は日照時間が短く、朝晩の寒気が多いので、早く寝て、なるべく遅く起きましょう。身体を温め陽気を養い、運動は簡単な散歩、ゆったりとした運動などをして毎日明るく楽しい気持ちで過ごすことがポイントになります。

『遵生八箋』より抜粋